2011年度卒業論文。

概要

コミックマーケットと呼ばれる大規模なマンガのイベントにおいて、イベント参加者のマ ナー悪化とそれに伴うイベントの開催が不可能となる事態が問題視されている。 そこで本研究ではコミックマーケットにおけるマナー問題を改善することを目指し、この 問題に対してコミックマーケット準備会が行っている現状対策の調査および問題点を洗い出 し、それを補完する対策としてポスターを提案、マナーポスターと称してその制作を行った。

マナーポスターを制作するにあたり、日本たばこ産業株式会社および東京地下鉄株式会社 によって展開されている２種類のマナーポスターを分析し、その技法を参考とした。さらに コミックマーケットという対象に合わせてマンガ技法を取り入れることとし、技法の調査を 行った。

最終的に５つのマナーポスターを制作し、コミックマーケットにて 22 人に対して制作した マナーポスターに関しての評価実験を行い、かつ大学生４人に対して本研究で製作したマナー ポスターと参考にした先行事例２種類のマナーポスターとで比較調査を行った。 これらの実験結果を考察した結果、マナーをわかりやすく表現でき、様々な表現が可能な マンガ技法を取り入れることのできるポスターはコミックマーケットのマナー啓発に有効で あるという結論を得た。