2019年度卒業研究論文。
概要
近年、案内や接客などでコミュニケーションを人間に代わって行う対話エージェントの活用が進んでいる。このような対話エージェントは利用者と円滑なコミュニケーションを通して意思の相互伝達を行う必要がある。そこで重要なのが非言語コミュニケーションである。会話の「間」、声の大きさやイントネーション、身振り手振りなどの非言語コミュニケーションは意思の伝達に大きく貢献している。
しかしながら、対話エージェントと人間のコミュニケーションは人間同士のものと大きく異なるため、対話エージェントに非言語コミュニケーションを適用する際は慎重になる必要がある。人間と同じコミュニケーションをしたとしても人間にはそれが正しく認識されるとは限らないのだ。そこで本稿では、意思伝達に大きく影響を与える非言語コミュニケーションの一つの会話の「間」を対話エージェントに適用し、人間に意思伝達がうまく行えるかを検証する。