2017年度卒業研究論文。
概要
本研究では、近年発達が加速しているリアルタイム CG の技術を利用し、リアリティのある住宅環境を観察できる学習教材を開発した。従来では紙媒体の教材と鳥瞰図を用いて表現されていた住宅環境モデルを 3DCG によって表現することにより、学習者は平面教材では気づきづらかった住宅内の問題箇所を発見できると期待される。また、観察から発見学習までのプロセスを電子媒体上で行うことにより、既存の指導方法では難しい学習者集団ごとの注目度・理解度をリアルタイムで集積・指導に活用することができる。
コンテンツの制作と評価実験の結果、紙媒体の教材に比べ、現実感の高さが評価され、学習者がより実生活に近い形での発見学習を行うことができた。また、実験を通して被験者の多くが住分野知識の実生活への還元を考えたことがわかった。住分野教育について、提案手法を用いて制作されたコンテンツによって学習者への理解促進と興味喚起が可能である。