2021年度卒業研究論文。
概要
子供によるデジタルデバイスの利用は年々増加しており、子ども向けの書籍や教科書が電子化されるケースが増えている。国主導で全国の児童 1 人に 1 台のコンピューターと高速ネットワークを整備する計画も立てている。この流れの中で、絵本も AR やタッチスクリーンを利用した映像を活用したインタラクティブなものが出現している。しかし、本来の絵本は紙
媒体のものであリ、絵本作家は、絵本の内容だけでなく、それぞれにあった紙質や大きさを考えて制作をしているものが多い。また、物語を自分がページをめくって進めていくという情操教育は紙媒体の絵本ならではの体験だ。それを踏まえ、絵本の物質的部分である操作性と質感を残しつつ、情報的部分である内容と表現をデジタルに変換する新たな絵本を制作することにした。それを実現するためにデジタル部分を映像プロジェクション、そしてアナログ部分を飛び出す絵本を使用してこの両方を組み合わせた新たな読書体験の提案を目指す。