2016年度卒業研究論文。
概要
現在、QRコードは雑誌やポスター、WEBサイトなどに掲載され、広告サービス等に多く利用されている。従来、QRコードはモジュールと呼ばれる白と黒の正方形の集まりで構成されていて、汚れや破損に対しデータの復元を可能にする誤り訂正機能を持たせている。この機能はL,M,Q,Hの4段階にレベル分けがされていて、レベルにより情報の復元能力が異なってくる。本来は汚れや破損の対策として誤り訂正機能を利用するが、復元可能な範囲を写真やイラストによりデザインをしたQRコードがデザインQRコードである。しかし、デザインQRコードを作成する際に、作成したコードが読み取り可能か否かを判断するのは難しく、逐一アプリや読み取り機能を使って確認しなければいけない。本論文では、デザインQRコードの作成を支援するため、読み取り機能を利用せずに作成したQRコードの読み取り可否を判断する方法について検討した。検討として、デザインQRコードの元となったモノクロのQRコードと作成したデザインQRコードの差異を計算し、誤り訂正レベル内におさまっているか否かを判定するシステムを開発した。