2012年度卒業論文
概要
近年、日本では「買い物弱者」が問題になっている。買い物弱者とは食品などの日常の買い物が困難である消費者を指し、政府は対応策としてECサイトを挙げている。電子商取引 による食品の売上高は年々増加傾向にあり、今後ますます需要が拡大すると考えられる。しかし、現行の ECサイトによる食品販売では、掲載される情報項目が不十分かつ非統一といった問題がある。また、問題解決のために掲載する情報を増やすことによって、ECサイトの見た目が煩雑になる恐れがあるため、その内容は見やすいレイアウトにデザインされる必要がある。そこで本研究では、ECサイトに適した食品情報表示方法を明らかにすることを目的とし、テキスト、写真、3DCG の3種類の表示方法による比較検証を行った。
その結果、テキストのみを用いた表示方法よりも、画像の一部として商品パッケージの裏面や側面を見ることができる表示方法の方が、掲載された情報に対する信頼性が高くなった。また、3DCG を 2D 画像の生成に用いることで、制作において画像内の情報の見やすさを保つための負担を減らすことができるとわかった。