脈波を共有してプレイする心理戦ゲームの開発

Peer Reviewed
稲田 和巳, 金 尚泰, 脈波を共有してプレイする心理戦ゲームの開発, デザイン学研究作品集, 27(1), p. 162-167, 2022, https://doi.org/10.11247/adrjssd.27.1_1_162

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抄録

脈波・血圧・呼吸・体温などの生体信号は人の内的状態を反映して変化し、コミュニケーションの新たな要素となることが期待されている。これらの情報は当人にとってはセンシティブなものであるため、これを上手く利活用につなげる例外的状況の探究が進められている。また従来の生体信号の測定・提示技術は医用的な背景が強く、日常生活の中で誰でも直感的に利用できる手法の検証も必要である。

本研究では生体信号の活用可能性がある場面としてゲームコンテンツへの組み込みに着目し、これに必要な技術的およびデザイン的要素を、実際にコンテンツを試作し評価実験を行うことで考察した。実験結果からは特に、測定精度とユーザ体験のバランスや、測定結果のフィードバックの必要性について知見および課題が得られた。